ミシェル ブラス

メインのソイと鳩。ふた口ポーション

毎年私の誕生日の時期に夏休みを取って旅行していたけれど、今年はそんなに休暇が取れないと宣言されてしまった。別にあなたが少しばかり会社を休んだって、誰も気にしないし仕事はちゃんと回るのよと言っても、由緒正しいニッポンのサラリーマンオヤジの旅の相方(G)には通じない。仕方がないから今回は国内で探したんだけれどね。
ミシュランの三ツ星レストランのミシェル・ブラ(ス)のあるこのホテルのことは、ニューヨークに居る時からうわさを聞いていた。そりゃー○かった(禁句なので伏字)けど、このホテルのほかの店よりは納得性がある。交通費考えれば、フランスの本店に行くのよりはちょっとは安くついたと思うし。

サービスはすごく良かった。入り口でフランス人ぽい兄ちゃんがフランス語で長々挨拶するのはいやな感じだったけど。(ニューヨークの似非和食レストランではこういう輩はアジア系の非日本人だったりする) 何国人にせよ、日本で働いているのなら日本語を使いなさいよね。アメリカで英語で苦労してた私は一人でプリプリ。だってその人、日本語もちゃんと話すのにさ。
お料理ももちろん、素晴らしかった。本国どおりの味付けなのかどうかは本店に行ったことないのでわからないけど。素材を活かす味付けで凝ったソースもしつこさはまったく無く、噂どおり野菜がすごくおいしい。葉っぱまで一枚一枚に丁寧に手をかけて下ごしらえがしてあるのがわかる。

でも、ポーションが…。コースを頼めば違ったのかもしれないけど、前菜とメインをひと皿ずつ頼んだ私たちには、量がとても少なく感じられた。ワインが大量に余ったのでチーズを追加。パンもむしゃむしゃたくさん食べてしまった。本国ではまさか、この量で出してるってわけじゃないよね? 少なくともアメリカじゃあもっと食わせろと暴動が起こるんじゃないかな。

アペリティフに私がシャンパンを頼んだらギロっとにらんだGは、結局このレストランがすっかり気に入って、自分の誕生日にも来ると言っている。2月だから窓から一面の雪景色が見えるそうで、それはそれでとってもステキかもしれない。私が招待するんじゃなければね。