着物に合わせてピンクのカクテル

キモノ着て食事にでも行こうかと、イキオイでレストランを予約。ずれにくい一番軽い(=楽天で最安値)帯を締めて、まずはフィットネスクラブへ。久しぶりにエアロビのクラスに出て搾ってお腹を空かせようという計画だけど、どっちかというと、ロッカールームで着替えている時に、通りかかった誰かにちょっと帯の曲がりを直してもらいたいな、という、魂胆もあった。
ところがところが、そんな読みは甘かった。
シャワーを浴びたあとにロッカールームの一番隅でこそこそと襦袢を着ていたら、ベテランマダムAが通りかかる。海外で着付けのデモンストレーションをしていたこともあるというその人は、衣文抜きに腰紐が通っていないから、やり直してあげると言う。私の着方は、腰紐を使わず、衣文抜きに紐も通さないんだけど、むりやり伊達締めを衣文抜きに通して、衿も直していただいて、脇のしめ方なども丁寧に教わる。
ありがたく承っていたらベテランマダムBが現れる。日舞と小唄をやっていたというその人は、そんな衿の合わせ方じゃあダメだとか、おはしょりの処理がなっていないなどとおっしゃって、これでいいのだとおっしゃるマダムAと論争。ケンカになるんじゃないかと私は冷や汗タラタラ。結局、今プールで泳いでいる元着付けの先生にあとで聞いてみましょうよ、ということになって、ケンカは回避。私の着付けは、脇はマダムA流に、衿はマダムB流になって、「これなら外を歩けるわ」と太鼓判。その場を通りかかるその他のベテランマダム達からさらに色んな感想や助言なども貰い、やっとロッカールームを出ることができましたとさ。
私はほとんどただ立っていただけなのに、いろんな人に囲まれてあれこれ言われて、着物を着るのに大汗をかいた。ジムでフィットネスしてすっきりして、ロッカーでゆったりキモノ着てお出かけというアイデアはとてもいいと思っていたんだけど、毎回数人に囲まれて大騒ぎになるのかな。無料着付け教室スペシャル版と思えば超お得かな。