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この日は前から銀座のシャンソンのコンサートに行くことが決まっていて、もう着物で行くしかないでしょう！？　6月の上旬だし単のグレーの小紋に新しい黒の夏帯で決めていこう！　半襟も帯締めも紫で、帯揚げだけボタン色とオレンジのグラデーションのスカーフで遊んで…、とバッチリ決めたつもりが、1週間前からの週間天気予報でこの日は激しい雷雨だと言いはじめた。
しょうがないからネットで探して夏用の雨コートを大急ぎで取り寄せる。木曜日までに絶対届くようにと念押しまでして、大至急で手配してもらった。
当日は着物を着始めたころから空が急に暗くなってきて、外ではゴロゴロと不気味な音がしている。日本の天気予報って当たるんだなー、と暑いのを我慢して雨コートを着て、着物にも帯にもぜんぜん合わない色の雨ゾーリをはいて、大きな傘をがっちりとつかんで持ってお出かけ。どしゃ降りになった時に着物の裾をからげて帯に留められるように、大きなクリップまで持って。
それが銀座に到着しても雨なんて一滴も降っていないじゃないの。その時はまだ天気予報を信じていて、急に振り出したら困ると雨コートを着たまま会場に行ったので汗ぐっしょり。傘は邪魔になるし…。
結局この日は一滴も雨に当たらず、雨コートも大きな傘も何のために用意したのやら。久しぶりの雨ゾーリは蒸れて恥ずかしいし。降られなかったのはよかったけど、あんなに大げさに雨対策してたのは銀座でも私が一番だったのでは！？　ホントに、もう…。天気予報のウソツキー。