トスカーナ篇

お腹のでっぱりも目立ちにくくなるよ

この旅行には私の着物の他に、男物の浴衣も持参。Gに渡したらけっこう喜んで着ている。ジャケットを着なくてはならないような星のレストランでも、イタリアなら浴衣で行っても誰もマナー違反だと咎めないし、何と言ってもジャケットを着るより涼しくて楽だという。心配した着こなしや着崩れも、丈合わせの必要が無い男物の着物だからか案外へいちゃらなようだ。本人は温泉の浴衣で慣れているからと言っているが、そんなに温泉旅館に行っていたっけ?

今いるトスカーナの西の海辺のリゾート地ヴィアレッジオは、海岸沿いに長い商店街があり、道一本入ればうっそうと木々が茂った公園になっている。そこにレストランやお店が点在しているので、移動の手段として一番いいのは自転車だ。私も乗ってますとも、着物で自転車に。乗ってみれば案外カンタン。多少裾がはだけても気にしない、気にしない。麻の着物や浴衣に半幅帯で、サングラスかけて日よけのキャップかぶって、海辺はカンカン照りの中、木陰の涼しい道を自転車ですいすい通るのは、本当に気持ちいいよ。

もう一つのおきて破りはユニクロの浴衣かな。数年前に買った蛍の柄で、ペラペラの木綿は肌に馴染んで汗を吸ってくれるし気安くていいんだけど、なんせユニクロ。日本では着られないけど、イタリアではWho knows Uniqro?(ユニクロだろうがベネトンだろうが関係ないし…) ホテルの食堂に朝ごはんを食べに行く時など、バンバン着ております。